『歴史問題は解決しない』倉山満 PHP
ちょっと前に読んだ本なので記録から書き出します。
感想とか書ける以前に、「お!おもしろ〜い!」、「覚えておこう♫」なんていうノリでの書き出しが多いです。
以下、読書ノートから書き写しますと、、、
(今回、「引用」とするほど正確さに自信がないので、編集機能の引用扱いはしていませんが、文字の色を変えておきますね。今後、もっと気をつけます。)
さて、教皇権を絶頂に高めたイノケンティウス3世は、「教皇は太陽、皇帝は月」と豪語した。…イノケンティウス3世が育てた神聖ローマ皇帝がフリードリッヒ2世(フェデリコ2世)である。フリードリヒ2世は「最初の近代人」と呼ばれることもある合理主義者だった。だからこそ「結果のためには手段を選ばない」と実践し続けた。…(33ページ)
倉山満先生のYouTube動画など(最近は見れてないんですが、一時期熱中して全部制覇しようと頑張って視聴していました)で、インノケンティウス3世は、傑物として特別な扱いを受けています。そのおかげでバッチリ名前は覚えました。
探して見たら、この本を紹介する動画がありました。
経済評論家の上念司氏と語っています。このお二人は中央大学での先輩後輩だそうです。
でも、あまり本の内容そのものについては語ってないようですが。。。
倉山満の直球勝負 マ界へのいざない第3回 『歴史問題は解決しない』 ゲスト 上念司
さて、本に戻って抜き書きした部分を書いていきますと、
フリードリヒ2世は、赤ん坊が最初に話す言葉は何語か?を実験した。(←プロイセンのフリードリヒ大王と勘違いしてたか私!)
700年にわたるレコンキスタを歴史における真の「恨み」の例としてあげている。
ルクセンブルク家;100年間に3代、神聖ローマ帝国皇帝を輩出。
「異端の罪は異教の罪より重い」(カトリック)
p24
313年、ローマ帝国はキリスト教公認を境に科学技術を失い、急速に衰亡する。それまでのローマ帝国は上下水道が完備した文明国だったが、「すべての知識は聖書にある」とするキリスト教の影響力が大きくなるにつれ、技術者の社会的地位が低下したからである。…
p39
さて、十字軍の失敗により、教会の権威に陰りが見え、反カトリック的な思想が出現する。しかし、教皇の権力もまだまだ強い。教会のくびきを脱しようとする潮流とそれを妨げようとする反動の衝突により、ヨーロッパは「暗黒の世紀」を脱し、近代へと向かう。
よくある歴史の3区分は、古代、中世、近代である。日本人は、西欧の歴史分析に用いられるこの枠組みを自国の歴史に当てはめて区分する。日本の場合だと、多少の停滞があっても、時代が後になるにつれ、文物は進歩する。
しかし、西欧はこれまで詳述してきた通り、古代ローマ帝国の繁栄が、中世によって失われるのだ。西欧人にとって近代とは、「暗黒の中世」から脱し、再び古代の繁栄を取り戻そうとする衝動なのだ。この衝動を「再生(ルネサンス)」と称する。
この時代の「ヒューマニズム」とは、日本人が誤解するような人道主義の意味ではない。主(God)ではなく、人間を価値観の中心に据えよう、カトリック教会の教えにとらわれて生きるのをやめようという運動なのである。
おそろしいですねえ〜。
世界史で古代ローマ、中世、ルネサンスとか学んでいてもそんなこと、思いもしてなかったです。
ヨーロッパの歴史も恐ろしいですが、自分の頭で考えずに学んだつもりになっていた自分の愚かさも恐ろしいです。
古代ローマ帝国が、キリスト教を公認して以降、上下水道のメンテナンスもしなくなって不潔で手のつけられないような都市となり、皇帝自らローマという町を見捨てて東へ遷都してしまうんですねー。なかったことにしたいブラック歴史、みたいな感じだったのでしょうか。キリスト教を帝国の宗教にした日には、ローマは途端に異教の神々が居座っている町ということになってしまうんですねえ。うーん。
目次
序章 安倍内閣が「歴史問題」を解決できない理由
第1章 近代の前提――歴史問題を解決させたくない
第2章 ウェストファリア体制と反近代の衝動
第3章 ヨーロッパ近代の成立と身勝手な「文明」の押しつけ
第4章 総力戦では歴史認識こそが最大の武器
第5章 日本は敗戦国から抜け出せないのか
終章 敗戦国から抜け出す方法
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