『嘘だらけの日仏近現代史』倉山満 扶桑社新書
フランスの歴史(特に中世〜近代)の本を読み始めたばかりです。
そもそも最近、歴史の本を読み始めたいきさつは、長年(というほどでもないですが)読みたいと思っていたヴァイキングの本を、今年になって読み始めたんです。
そして読んでいるうちに、
ヴァイキングの歴史をイングランド側から見た本が多かったせいか、こりゃイングランド(イギリス)の歴史もさっぱり知らないわ、ということになり、
イギリスの歴史を読んでいたら、フランスやローマ帝国が視界に入ってきて、大陸の歴史も知らないわということで、
うわー、フランスって小憎たらしいな、と思えてきたのでこれはフランスの歴史も読まなくてはということでフランスの歴史を読み始めました。
でも、読んでる時はのめり込んでいますが、読み終えるとかなりの部分、忘れてしまってまして、苦労してます。
フランスの歴史にイングランドの王様の名前が出てくるたびに復習したりしてますが、同一人物なのにイングランドの歴史として読む像と、フランスの歴史として読む像とではかなり違ってて面白いです。
でも、ジョン王はイングランドの歴史でもちょっとダメダメ〜な王様として描かれていましたが、フランスの歴史で読むと、さらに。。。(以下略)という感じでした。
話戻って。
各国史で初心者向けの本と言ったら、『ふくろうの本』シリーズ(河出書房新書)、それから倉山満先生の『嘘だらけの〜近現代史』シリーズ。
『嘘だらけの〜近現代史』シリーズは、日本とのつながりという視点で書かれているので頭に入ってきやすいとおもます。「〜」のところは、この本みたいに「日仏」だったり、「日英」「日米」とかいう具合。
ふくろうの本はやや古い感じのするものもありますが、図や写真が多くて、でも文字量も意外とある。著者はまちまちだけれども安定の内容レベルと素人(私)でも言っていいんじゃないかと思います。
倉山先生は文章にもトーク感があり、そこが嫌いでなければわかりやすいし、何と言ってもいわゆる通説や教科書の不十分な説明から生じる誤解や誤ったイメージを指摘してくれるのが、読んでて膝ポンだったり楽しかったりします。歴史がわかった(気がする)瞬間をなんども楽しめます。
私は倉山先生をそもそもYouTubeで知ったのが始まりだったか、トーク感ある文章に違和感はない、どころか臨場感もあったりして気にはなりません。YouTube動画と同じように、時々、誰に向かって言っているのだろう?な文章もあります(笑)。
さてこの本、ページをめくるといきなり「池田理代子先生への公開謝罪」。
「ベルサイユのばら」について何か悪く言ってたらしいのですが、背景も本意もわからないので先に進みます。
タイトルは近現代史ですが、中世あたりから説明が始まっています、いや、古代ローマ帝国時代からです。
私の今の守備範囲(笑)は、中世からかろうじてフランス革命まであたりなので、その辺までは楽しく読めました。誤解のないように説明しますと、守備範囲というのは「バッチリ」という意味ではなく、この辺りなら最近ちょっと本で読んだのでまだ覚えていることがある、ということです。
とは言っても全部で6章あるうちの2章分にしかなりません。
第3章でフランス革命。ルイ16世は凡君ではなかった説。フランス革命は当初、王政打倒が目的だったのではなく、聖職者階級に対する革命だったことなど。
第4章、ウィーン体制。
第6章、ドゴール以降
と続きます。
時代が下がるにつれ展開が早くなり、読んでても「わかってないかもなー」と思う回数が増えてきました。わからないなりにも文章は読みやすいので、この機会に人名など馴染みができるように最後まで読みました。
こういう本は一回読んだだけでは、(自分の場合は)わかってないことが多いと最近肝に命じてますので、また間を空けて読み直したいと思います。
あとがきに、なぜ歴史を学ぶのかについて、自分の頭で考えていくためだ、と力説。
日本人に必要なのは学びです。誰かが知っている正解を当てて褒めてもらうお勉強ではありません。それは支配される勉強です。真の学問とは、世の中で何が問題なのかを自分で探し、解決策を考え、そして実行していく学びです。
つい、「知ってる〜」と言えるだけで嬉しくなってる自分もいますので、反省します。
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